2009年01月26日
アンティークブローチ 修理

アンティークブローチの修理をしました。
(凸がカメオで、凹がインタリオと呼びます。それとエナメル画のブローチ)
本体の修理ではなく、本体についているチェーンとピンの修理です。
アンティーク品は金具の状態が悪い物が多いので、ちょっとした工夫で
ピンのバネがきくようになります。
重いブローチなので、ピンが外れて落ちることがあります。
なのでセーフティーチェーンを取り付けます。
このチェーンも無くなっているものが多いので、新品を取り付けました。
綺麗な彫刻や絵に見惚れながら修理させてもらいました♪
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2009年01月14日
リカット(再研磨) ウォーターオパール

キズのついたウォーターオパールです。
これは枠から外した、ルース(裸石)の状態です。
皆さんがよくご存知なのは、乳白色のホワイトオパールだと思います。
その他に黄色~オレンジのファイアオパール
ブラックオパール。
↑このオパールは再研磨のご依頼の石です。
キズがついて曇っています。
研磨後↓

綺麗ですね~~~~、角度をかえると、透明な石の中に色がたくさん現れます。
とても神秘的です。
うっとり見とれます。
写真でしかお伝えできないのが、残念ですが、
オパールの魅力です。
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2009年01月07日
使い捨ての文化

身内の者に頼まれて、こんなもの修理しました。
100円ショップで売られている、ヘアークリップです。
バネになる箇所に1本の心棒がありますが、この心棒の片側に留めがついておらず、
閉じたり、開いたりしていると、金具が少しづつずれて、外れてしまいます。
金具の片側を、トントンと槌で叩いてかしめると、修理は終わりですが・・・
この手間があると、100円でももう少し長持ちすると思います。
こんな修理でも喜ばれると、嬉しいです。
100円なので、壊れたら使い捨てでしょうが・・・ちょっと悲しい気がします。
と思っている私も100円ショップに足をよく運びます。
※これは身内が依頼したものです。
品物より修理代が高くなりますので、
通常は修理しておりません。
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年12月15日
ピアスポスト折れ

ピアスの修理ご依頼でした。
ピアスのポスト(棒の部分)は、曲がったり、折れやすいです。
修理可能でしたら、お受けしています。
修理不可能なピアスとしては、
●石が留っている。
●色(エナメル)が入っている。
メッキ製品は、火を入れると少しだけ黒くなったり、
磨く時にメッキがはげて黄色い地金が表れます。
ご了承の上、修理をお受けしています。
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年11月24日
金属疲労

シルバーネックレスの金具修理のご依頼でした。
持ち込まれた時には矢印の部分に亀裂が入り、今にも折れそうな金具でした。
(画像は修理後です。)
金属を曲げたり、延ばしたりしていると、ポキッ!と折れる事がありますが、
これを金属疲労と呼びます。
この修理は亀裂をロウ付け後、磨いて仕上げる簡単な加工で済みました。
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年10月31日
リフォーム?修理?

留っていたダイヤを全て外し、お手持ちの指輪に留っていたルビーを
セットしました。
↓
http://www.sgesmith.com/reform081031.html
お預かりしたホワイトゴールドの指輪は、正方形のバケットカットのメレダイヤが1石外れていました。
1石外れていると、抜けて見えますね

石合わせと留め直しが難しいので、留っていたダイヤを全て外して、お手持ちのK18指輪からルビーを外し、台座を加工してルビーをセットしました。
この場合はリフォームというより修理になります。
ルビーのセットを縦か横かに迷いましたが、強度は縦でも問題がないようだったので、縦にセットしました。
加工してくれる所を探していらっしゃったようなので、お渡し時には喜んでいただけました。
ご主人からの贈り物だったようです

アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年06月18日
笄(こうがい)


笄(こうがい)の修理のご依頼でした。
差込部分(雄)が細くなり、外れやすくなってましたので、
棒(竹)を引き抜き、上下を差し替え、綺麗に形をペーパーで整えて、
元の色を出す為、火で炙ったら修理完了です。
簪(かんざし) 櫛(くし) 笄(こうがい)
日本髪に欠かせない、3点セットです。
笄とは?

「武具のひとつであったが、髪を掻き揚げるものに移行した。
結髪を八分がた作り終えてから仕上げに左右から挿すための、装飾品」
だそうです。(JJA用語辞典とウィキペディアより)
引き出しが、一つ増えました

アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年06月16日
ロジウム仕上げ

クリーニングさせてもらったカルティエの2本のリングです。
地金はK18ホワイトゴールドです。
市販されているホワイトゴールドには、通常ロジウム仕上げが施してあります。
「メッキ」→「仕上げ」と最近は呼ばれるようになりました。
言葉は違っても、内容は同じです。
「メッキ」という言葉に、「メッキが剥げる」マイナスイメージがあるのだと思います。
メッキは漢字で「鍍金」書きますが、日本では1400年前から大仏様をメッキする技術が中国から伝授されたそうです。
話が逸れそうなので、元にもどして・・・
皆さんが知っているように金は黄色いです。
パラジウムとその他の金属を金に混ぜ、白身をだしますが、
やっぱりまだ少し黄色いので、上からロジウムをメッキします。
ホワイトゴールドが何故生まれたか・・・
これも話が長くなりそうなので・・・やめておきます。
なので皆さんがお店で見ているホワイトゴールドは実はロジウムの色なのです。
JJA(日本ジュエリー協会)では、地金の色をもってホワイトゴールドと呼ぶことできるそうですが・・・
クリーニングの為に、メッキ剥いでみるとビックリするぐらい黄色い地金が表れたりする時もあります。
写真のリングは右が剥がす前、左が剥がした後です。
このリングはメッキをかける必要がないぐらい白い色合いです。
丁寧に鏡面仕上げして、脱脂後、再度ロジウム加工を施して、お渡ししています。
当アトリエで使用するホワイトゴールドは、ご説明後メッキのご希望がないようでしたらロジウム加工していません。
とて〜〜〜〜〜〜も高価な金属ですので・・・

どのくらいかって?1gでプラチナの2倍以上の価格です。
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年05月19日
爪の修理


修理のご依頼でした。
このタイプのリングは土台はしっかりした作りですが、爪が2点留めなので、
石のガードル(石を上から見て外周の部分です)に大きな衝撃が加わると、爪に負担がかかり変形して、石が外れることがあります。
お預かりしたリングも変形して、石が外れていました。
まずは変形した爪と少し土台をカットして、新たに爪をプラチナで作り直し、
石留めしました。
最後にキズだらけだった指輪を磨き直し完成です。
新品同様とまではいきませんが、応急処置になります。
「生まれ変わったわ!

「爪が随分磨り減ってますので、今後石の緩みに気を付けて下さい」とお話しました。
帰宅したら、リングに留っているはずの石がない・・・という惨事も考えられます。
外出先で石が外れると、見つけるのがとても困難になります。
皆様のお手持ちのリングは石の緩みがないか、時々チェックしてみて下さい。
グラグラ、カチカチ、音がするようでしたら、お近くの宝飾店へ。
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年04月23日
べっ甲の櫛

修理の為お預かりした、べっ甲の櫛です。
べっ甲は有機物ですので、虫喰いがでます。
お預かりしたべっ甲も虫がガリガリ食べてます
そんなに美味しいのだろか・・・
久々に出してみたら、
「あらら

ということも結構あります。
べっ甲の保存方法で良いサイトが見つかりました。
↓
http://www.geocities.jp/hmkwg/new_page_61.htm
今回はべっ甲自体の修理ではなく、外れてしましった珊瑚を留め直しました。

足りない珊瑚は、私の方で用意させてもらいました。
以前と同じ色合いの珊瑚がないので、お客様のご了解を得て、表は赤サンゴ、裏側はボケ(ピンク)で統一しました。
べっ甲と珊瑚で海を想う・・・。
シゲスミスのホームページへ
2008年04月16日
ペーパーナイフ


前回の腕時計と一緒に持ち込まれたアンティークのペーパーナイフです。
刃の部分がシルバーだったので、たぶんペーパーナイフだと思いますが・・・
英国のシルバー刻印がありました。
柄の部分はマザーオブパール(白蝶貝)でしたが、修理させてもらうには、
恐ろし〜〜〜いヒビがすでに入ってました(-_-;)
そこで取れない金具は、金槌をお貸してお客様自ら取っていただきました。
その後新たに用意したシルバーの硬質線で柄と刃の軸を慎重にとて〜〜〜も慎重にかしめます。
かしめた凸の部分にタガネで模様彫りこんだら完成です。
時計やナイフなど小物は、「かしめる」が多用されています。
話がだんだん専門的になりそうなので、ここらへんで止めておきます。
金属の小物で修理を諦めているものがあれば、一度ご相談下さ〜い。
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年04月14日
時計のベルト修理


時計のベルトを修理しました。
時計店ではベルトの修理はお断りされたようです。
お客様の話を聞いているうちに、頭の中で組み立て作業が既に始まっていたのでお受けしました。
「えっ!こんな修理も出来るのですか?」
時計は修理出来ませんが、ベルト部分の簡単な修理でしたら致します。
まずは壊れていない金具を見ながら、同じ物を製作します。
次にかしめる為に必要な硬線材をロウ着けしてかしめます。
ベルトの亀裂はロウ付けをして磨きます。
最後に超音波洗浄器(メガネ屋さんでよく見かける機械です)にかけます。
数十年分の汚れがど〜〜〜っと出てきました・・・

時計も修理したい気持ちを抑えて完成です。(専門外ですので)
その後お客様は時計店に持ち込まれて時計の修理を依頼されるそうです。
あのとまった時計が、時を刻む姿を想像しています。
「コチ、コチ、コチ

みたいな音はしないと思いますが、ちょっと癖になりそうな仕事でした。
暇なときに100円ショップの時計をバラバラに分解してみたいと思います。
2008年03月24日
チェーンの絡み

修理のご依頼です。
チェーン切れの修理でしたが、片側はチェーンが絡んでました。
ピンセット片手に、根気良く解いていきます。
イライラして無理に解こうして、切ってはいけません。
根気良くです(>_<)
・・・(^_^;)
・・・・・・(^_^;)
・・・・・・・・・(-_-;)
切れを修理するより、絡みを解く方が時間がかかる場合もありますが・・・(T_T)
解けた時には、
「ハハハ、不可能はないのだ~~~!(^^)!(独り言)」
と、スッキリします。
(*収納する時に、ストローにチェーンの片方を通し、金具をつないでおくと、絡みは防げます)
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年02月15日
石外れ 修理


石外れ修理のご依頼です。
英語で"マーカサイト"
仏語、独語で読みで"マルカジット"
が外れています。
同じサイズ石を取り寄せて、留め直せば修理完了です。
この黒色の石は、アンティークジュエリーに良く見かけられる鉄鉱石です。
18世紀末から、19世紀にかけられて、ダイヤモンドの代用品として使われたそうです。
産業革命で富裕層がぞくぞくと登場し、妻や娘にジュエリーをプレゼント!
しかし本物のダイヤは大変・・・
そこで登場したのか、このカットされた鉄鉱石です。
今では、キュービックジルコニアが当てはまるかもしれません。
ダイヤの代用品ですが、この石を使った素晴らしい作品がたくさんあります。
このような修理も致しておりますm(__)m
(アンティーク品は状態によって、お断りする場合もございます)
アトリエ シゲスミスのホームページへ
2008年02月06日
指輪の変形直し

↑マリッジリング(結婚指輪)修理のご依頼です。
初めて拝見したときは、
うっ

お話によると、変形したものをペンチで形成しようとされたようで、
ひとつは完全に円が切れてました。
ペンチの跡がつき、ボロボロでした。
激しい夫婦喧嘩をされたようで、ご夫婦のご親族がご依頼されました。
まかせろ、ガッテン!

切れ目をロウ付け、形成、研磨、日付を入れ直し
マリッジリングの復活です


末永~~~~く(強)、お幸せに。
ご依頼あれば、何度でも円(縁)は繋ぎます。
アトリエシゲスミスのホームページへ
2008年01月30日
スカルリング

サイズ直しの為に、持ち込まれたドクロ君です。
このタイプのサイズ直しは、腕が太いのでとても大変です。
腕を切断して、ドクロ君の顔を傷つけずに、ぐいっ


銀は熱伝導率が高いので火を入れると、全体が真っ白に変色します。(写真)
その後ピカピカに磨き上げますが、その磨く姿はちょっと不気味です。
そして完成ですが・・・
お預かりする前に、
「関節に幅があるので、サイズ直ししても、このリングはグルグル回ります」
とお伝えしました。
お渡ししてもやはり、このドクロ君はクルクル回ってました。
このようにリングの頭が重いと、関節に幅がある方は、サイズ直ししても
クルクル回るので、ご購入時にはお気をつけ下さい。
アトリエ シゲスミスのホームページへ